「仕事は苦しくて、耐えるのが当たり前」だと思っていた~【Tさん】

週末は、東京や大阪にゲーム系のイベントに行くことも多いというTさん。インタビューの日も、疲れのない優しい表情と、黒いワンピース姿でリンクサポートに来てくれました。

新卒から6年続け、「苦しいのが当たり前だから」と受け入れていたシステムエンジニア職の当時や、なんとか休職・転職を考えられるようになったこと、弁護士法人での事務という興味深い今の仕事について話していただきました。

◇ ◇ ◇

大学は、情報処理の分野だったとお聞きしました。プログラミングなどが好きだったのですか?

好きな分野だったというよりは、やりたいことが決まっていなかったので、とりあえず情報系だったらこの先役に立つかな、ぐらいの感じでした。やってみたら、思ったより複雑で難しいなと思いましたね。精神が削られる感じで。

「これが好き」というよりは、将来のことを考えて。

そうですね。文系とも迷っていたぐらいです。本がけっこう好きで、司書とかにあこがれてはいたんですけど、調べてみると難しくて狭き門だということを知って。

現実的に就職できそうか、高校生のときに調べていたのですね。

みんながするのかはわかりませんが(笑)その(高校3年生の)ころは、大学生4年生の就職が難しい時代だったんですよね。理系の方が有利とかいろいろ言われていた時期です。

それで、やってみたら精神が削られて。

2時間の授業時間内に5つぐらいの課題、プログラムを作るんですけど、それが単位になってくる。時間に追われるのはすごいプレッシャーでした。プログラミングで単位落としちゃうとか、留年しちゃう人もけっこういました。

一方で、サークルも情報系だったのですね。

そうですね。あんまり時間に追われずに自分の好きなものを作る分には楽しかったです。ゲームを作ったり、絵を描いたり。

忙しそうですね。アルバイトする時間はなかったのでは?

そもそもキャンパスが瀬戸で遠かったですし、課題も多くて。短期の税務署のバイトや採点バイトなど、時間があまりかからないものだけですね。

◇ ◇ ◇

苦労して身につけられたプログラミングを活かして、就職活動ではSEの仕事をさがされたのですね。

はい。でも、性格的に合うのかなというのもあって、公務員試験の勉強もちょっとしてみたりとか。面接だけの(公務員の)試験も受けましたね。

(性格的に合うのかな、というのは)結構SEってコミュニケーション能力がいる、お客さんに対して自分の意見を主張したりとかがいると(調べる中で)思っていたので。

面接を受けていく中で、母体となる親会社が大きい会社で、(システムの)その仕事だけを受けるみたいな子会社がいいかなと思って、交通系の子会社に決めました。会社がおとなしい雰囲気で、落ち着いた感じだったのは合っているかなと思いました。

どんなお仕事だったのですか?

(プログラムの設計書は)ベンダーさんが用意してくれるので、それをひたすらレビューしたりとか、親会社の方から意見があったら発注先に伝えたりとか。逆に発注先で「これは実現できません」とか、こういう作りにするとデメリットが発生しちゃうんです、という話を親会社に伝えたり。間に立ってやってるという感じでした。

入社前のイメージとの差はありましたか?

入社前から、ゴリゴリとコードを書いたりという感じではない、調整が多いという話は聞いていたので、その通りだったのですが…。思った以上に大変でした。ベンダーさんも結構人手不足で、動きが悪かったり、上司から「もうちょっと強く言わないといけない、強く言っていいよ」と言われたりして。(ベンダーさんの)大変さがなんとなくわかるので、強く言えないし、でもそのために納期が遅れちゃったりもあって。

親会社は、身内なので融通を聞かせてくれる部分はあって良さはあったんですけど、無茶振り、好き勝手な要望も言ってきたりするので…。

挟まれてますね。こういった調整の仕事が多かったのですか?

これに(加えて)システムのメンテナンス的なものあって、夜勤が多かったりしたのが大変でした。

(その時期は)毎日23時までとか、早朝にタクシーで4時に出勤するとか。朝の早い時間に、オンライン開放の処理とかで動いたりするんです。処理が失敗したらすぐにベンダーさんや上司に連絡する必要があって。

その後部署が異動になったのですが、部署が変わるとルールも違うというか、適応しきれなかった感じもあったし、そのときには中堅くらいの社員になってくるからなのか、前のプロジェクト(規模)の4つ分くらいのシステム担当になったんです。もう体力的に、この先続けて行けるのかなと言うのもあって転職活動もし始めて、でもなかなか時間も取れなくて。いっぱいいっぱいで精神的にすごい不安定な感じになってしまいました。

休職されたときはどのような状況だったのですか?

帰りの電車泣いちゃったり、疲れてるのに寝れなくなったりしていて。最初は婦人科系のこともあるのかと思ってたんです。もともと通院もしていましたし、プロジェクトのときはあんまりトイレに行けないタイミングもあったり。それが精神的な不安定さにつながっていたのかな、とか。

精神的なアレって認めたくない感じはありました。でも婦人科の先生に、「あんまり(婦人科疾患とは)関係ないと思うから、精神科に行きましょう」って言われて。やっと。

振り返ると、趣味も結構あったのに、社会人3,4年目から楽しめなくなっていました。今思えば、すごくおかしかったんだなって思います。

耐えている時期が長かったのでしょうか。

これが当たり前だから、受け入れなきゃ、みたいなものがありました。(月曜日からの出社を前に日曜日に気持ちが落ち込む)「サザエさん症候群」の人って多いと思うし、ツイッターでもそういうの見ていて、「仕事=嫌なこと」とか、精神的な負担がすごく大きいことっていうのが当たり前のことで自分だけではない、この先ずっと耐えて行かなきゃいけないもの、とすごく思っていました。

それって絶望的な…。

それがない働き方ができるって考えがあんまりなかったんです。就職活動していたころから、たぶんそういうものなんだろうな、やりがいもあるっていうけど大変さもみなさん言うからそうなんだろうなという気持ちで。楽しめる人は楽しめるのかもしれないけど、仕事を生きがいにできない人は苦しみ続けるのかなって。

周りの方は、心配したのではないですか?

親も残業がすごく多いのは知っていたのですが、母親も専業主婦が長かったのもあって「こういうもんなんじゃないかな」というのがあったと思います。転職は反対されませんでしたが。なので、転職の相談は叔父にしていました。

叔父ももともと化粧品会社の営業がすごくハードで、そのあとに公務員になっている人なので。

会社のほかの人もハードな状況だったのでしょうか。

昼休みに転職サイト開いている人もいましたけど(笑)不満は持ちつつも、SEだったら今のところより条件悪いところたくさんあるので、ここで働くしかないのかなっていう感じはありました。

大学の友達は、当時の私より大変そうな子がいて、手がしびれたりしている。それでも、給料や条件面は…(いいから辞めづらいのかな)。

◇ ◇ ◇

Tさんが家に向かえた2匹の子猫

休むことになったのはよかったことですか?

ホッとしたんですけど、そこから転職とかできるのかな、事務職とかの違う職種にできるのかなという不安もありました。なかなか(実際には)休めなくて、「何かしなくちゃ」と思って家の掃除とか、家事とかやったりしてました。

昔は好きだった読書も、社会人になってからぱったり辞めちゃってたんですけど、徐々に読書を再開したり、映画を観たり、散歩をしたり。

友達に久しぶりに会って、その子は看護系で養護教諭をやっていたいたんですけど、(看護師や養護教諭になった)周りの子がほぼ全滅で、みんなうつ病とか休職になっちゃったみたいで。

でも話の中で、「転職した子もいるよ」って聞いて楽になったところはありました。身近にそういう話を聞いたことがなかったので。その子にも、「転職しちゃいなよ」って背中を押してもらいました。

ちょうど去年の今頃ですね…。

リンクサポートはどのように知られたのですか?

通っていた精神科の先生が、ハローワークとか精神障害者をサポートする施設を教えてくれて、そこからリンクサポートを教えてもらいました。

週に1回ほど、リンクの方に定期的にお会いして、一緒に求人を見てどこに応募するか相談していたのですが、その中でも「もっといろいろ応募したほうがいいんですかね」と言ったこともありました(笑)。元々すごく焦るタイプなので…。「焦って変なところに入るより、じっくり考えて、このペースでやるのがいいと思うよ」と言ってもらえて適切なペースを保ってもらったと思います。

休職している間は、人と話すことも少なかったので、(リンクサポートの面談で)話すことに慣れたのも、面接のときに大きかったのかな。

転職活動の中で、これまでと違う業界を見ていってみて、どういった感想をお持ちですか?

事務職は、「未経験OK」と書いてあっても、問い合わせてもらったら「経験者がいい」という回答もあったりして、問い合わせてもらわないとわからないのだな、聞いてもらったことで無駄なく(採用の可能性がないところを避けて)応募できたのかなと思います。

今は、弁護士法人で働かれているのですね。最初に来られた時は、経理や会計系の事務を希望されていたと思うのですが、やってみていかがですか?

弁護士法人の事務は、勤務時間が少し早く終わったりと条件面のよさや採用サイトの雰囲気もよくて応募しました。正直、未知の領域でしたが(笑)やってみて「いろんな事件があるんだな」と興味深いです。面白いです。

やっていることは、おおよそ(弁護士の)先生が裁判所に提出する書類を用意したり、読み合わせをして誤字や名前の間違いなどがないか確認して、案件や書類ごとのルールにのっとって用意して提出するというような法律事務もあります。

所在調査を頼まれて、相続人調査のために住民票や戸籍をとり寄せたり。けっこうコツコツ、丁寧にしていく仕事が多いですね。あとは、気づいたことがあれば、「これ、もうすぐ期日ですよ」って先生に言ったり、事務所の片づけをしたり。

ほかの事務員さんも穏やかに働いていて、仕事のあとに習い事や趣味を楽しんでいる感じも人も多いです。仕事は、楽しいですね。

楽しく仕事をすることもあるんだ、みたいな。

すごくびっくりしちゃいました(笑)。働きはじめたころは、そのうちストレス感じることや嫌なこともあるんだろうなと思っていたんですけど、(半年経って)今のところ全然なくて。周りの人も、ストレス抱えて仕事をしているという人、基本的にはあまりいなくてのびのびと楽しそうなので。

今後、やりたいことはありますか?

あんまり考えてないです(笑)。あ、(週末に)東京のイベントはどんどん行きたいですね。行けていない時期も長かったので。

あと、けっこう時間ができたので、よく行っていた保護猫カフェから7月に2匹、子猫を引き取って。けっこう世話が大変なんで。最近はほんとに定時に帰ってます。

猫は、飼いたいなと思っていたの?

はい、でも前の仕事では考えられなかったです。休職期間中にはじめて保護猫カフェに行って、そこから何回も行って、楽しくて。全然これまでペットを飼ったこともなかったんですが。生活はがらりと変わりました。

猫がいれば、これから無理して働きすぎることはなさそうですね。

はい(笑)。

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